Rain Days
あれは、あたしが小学生の頃の話だ。

もう何年も経つのに、あの日のことは今も鮮明に脳裏に焼き付いている。

当時、家が隣同士だった、あたしとあお。

学校終わりの放課後、近くの公園で陽が落ちるまで遊ぶのが日課になっていた。

だから、あの日もいつもように一緒に遊んでいた。

今にも雨が零れ落ちそうな、曇り空。

いつもより、少しだけ薄暗かった。

でも、そんなことも気にせずにあたし達は遊んでいた。

そんなあたし達に、1人の男が声を掛けて来た。


「ねぇ、君たち。〇〇病院、わかる?」

「うん。お母さんも通ってる病院だよ」


あおが、男にそう返事した。

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