雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「あー、中間終わったと思ったら、来月期末だよね? やだぁ」


 そう言って机に突っ伏す萌果へと、伊万里は黙って微笑む。


「あ、そうだ! 期末前に、一緒にテスト勉強しよ! 伊万里、中間成績良かったよね?」


 ガバッと顔を上げたかと思うと、萌果はそんな事を言い出した。


「勉強教えて? ねっ」


「う、うん……」


 人に教えるのは苦手な伊万里は、答えに窮する。断るのは悪いけれど、引き受けるのも面倒というのが本当のところ。


「また期末前に相談しよ?」


「うん」


 期末テスト前には、Fateのニューシングルが発売されるのだ。特典付きの予約をしている伊万里は、大きなCDショップへ取りに行くつもりだった。

 音楽の趣味について、萌果には話していないので、伊万里はどうしたものかと頭を悩ませていた。
< 181 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop