雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「その方が、楽だから」


「楽?」


 返ってきた意外な答えと、笑顔が消えた穂香。帆鷹は少し興味が湧き、続きを促す。


「どういう事?」


「アタシはそういうキャラなんだよ」


 そう言って、穂香はエヘヘと笑った。帆鷹もそれ以上追及はせず、話は他愛もない内容へと移った。


 列が進み、二十分ほどで店内へと案内された。


「ここ食券だから」 


「うん、九条は何するの?」


「俺は醤油とんこつ、チャーシュー増し」


「じゃ、アタシもそれにする」


「好きなの食えよ?」


「それがいい!」


 無邪気な穂香に、帆鷹はつい笑ってしまった。
< 292 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop