雨虹~傘を持たない僕達は果てない空に雨上がりの虹を見た~
「何これ! ヤバーイ! 超うまい!」


「だろ?」


 帆鷹と同じく、醤油とんこつのチャーシュー増しを頼んだ穂香は、その美味しさにヤバイを連発する。


「ヤバイって、こんな美味しいラーメン、初めて食べた!」


「大げさ」


「ホントに! 目からナントカだよ」


「目からうろこ、な」


「そう、それ!」


 帆鷹が穂香に抱いた第一印象は単に騒がしいヤツ、だったが、一緒にいて案外飽きないヤツ、に変わりつつあった。
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