さよならはまたあとで



つまり、そういうことなんだ。



律太の好きな人は私なんかじゃなかったんだ。


そうだよ、律太は私のことが好きだなんて一言も言ってない。私が勝手に勘違いしてただけ。

それなのに、なんでこんなに悲しいの?

なんであんな思わせぶりな態度をしたの?

そんな人だったっけ?律太は。

文化祭の日も、海に行く予定だった日も、あの子といたのかな?


いろいろな思いが私の頭を支配していく。

2人が遠くなってから小さく鼻を啜って、隠れていた店からそっと出た。

通り過ぎた2人の後ろ姿をぼんやりと見つめることしかできない自分が、本当に嫌になる。

2人の背中とは逆方向に歩く。


「はぁ」


泣きたい。
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