さよならはまたあとで
「お金、勿体無いでしょ?」


私はそう言って、いつものようにイヤホンをしてしまった。

先週リリースされたばかりのロックバンドのアルバムをかける。

彼は満足気に自分の席に戻っていった。

今日の放課後は、あそこに行こう。

彼が持っていた、無料券のお店。

二人がダメなら、一人で行けばいい。


その後も何度か、律太は私に話しかけてきた。

彼の友達は、半ば呆れた顔をしている。

私はずっと、適当な返事ばかりしていた。
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