さよならはまたあとで
15時半、チャイムが鳴ると、生徒は一斉に校舎から溢れ出す。

私はそのうちの一人となり、目的地へと足を運ぶ。

足取りは軽かった。

今日は少し贅沢をして、飲み物もつけよう。

そんなことを考えながら歩く道のりは短かった。

クレープ屋というと、大半の人はオープンワゴン車を想像する。

しかし、私たちの誇るあのクレープ屋はそんなありきたりではなく、きちんとした一戸建てで、立派なオープンテラスがある。

店頭には綺麗に手入れされた鉢植えが並び、ガラスで仕切られたキッチンは、クレープを作る様子が見えるようになっている。

クレープの、食べ歩きというイメージはすっかり壊され、新しいスタイルを追求した店と、よく雑誌で紹介されるほどだ。
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