さよならはまたあとで
結局同じ席に着き、彼は私が選んだものと同じものを注文した。

それから、律太はコーヒーを、私はいちごミルクをそれぞれ追加した。


「ありがとう」


私は、ウェイトレスが持ってきた温かいいちごミルクを両手で包み、小さく頭を下げた。
彼のくれた無料券は大きかった。


「いえいえ」


律太もわざとらしく頭を下げた。


「優恵ちゃんと放課後デートとか夢みたいだ」


彼はぼそりとそう言った。


「別に、デートしてるつもりなんてないから」


私はぶっきらぼうに言うと、白いマグカップをことりと置いた。
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