さよならはまたあとで
それより、一人残された私に押し寄せたのは、なんともいえない気持ちだった。

嬉しい。

確かに嬉しかった。

初めて自分のことを話せた。

そしてそれを信じてくれた。

すごく嬉しかったはずなのに、素直に喜べない自分がいる。

それはきっと…彼の上に見えたもののせいだ。

私は彼に好意を抱いてしまった。

でも、なんだかそんな気はしていた。

この人となら仲良くなれそうだって、してみたいって。

だから、死期が見えちゃってもいいかなと思った。

そんな、数年後には死なないだろうって。

彼は長生きするだろうって。
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