それを愛だというのなら


翌日、私は意気揚々と学校に出かけた。

学校に行くのが楽しみなんて思ったの、産まれて初めてかも。

お母さんが作ってくれたお弁当は今までの倍の量があり、リュックが重い。

結局消化の良いものを中心につめてくれたらしいけど。うーん、幸せな重さ。

自転車をこぐのも、いつものようにしんどくない。

良く晴れた梅雨の合間の六月の空は、透き通るように青く、白い雲が浮かんでいる。

青々とした木々の葉を透かして、朝の光の粒が見えるような気がした。

まるで、私じゃなくて周りの方が変わってしまったみたい。

世界って、こんなに綺麗だったんだ。



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