きらきらふわり
宝石みたいに輝くフルーツのデニッシュや、表面がこんがりカリカリのメロンパン、さっきから鼻腔を刺激していた湯気が立ち上るカレーパン、ふっかふかのパンに詰め込まれた具が溢れてはみ出し、見てるだけで食欲をそそる焼きそばパンなど。

小さなクロワッサンなんかも入れると全部で20種類くらいあるんじゃないのってくらいのパンが所狭しと並べられた。ベンチに乗り切らない分は彼のあぐらの上に乗せられて。

ああ、そういえばさっきパンは好きかって聞かれたんだったな、なんて思ってると、彼はぐねっと大きく体をねじ曲げ、私の顔を下から覗き込んだ。


「どれでも好きなのどうぞ」


彼がそう言って目を細めて笑うと、ありえないくらい胸がキュンとなった。

あ、ありえない。

男慣れしてないわけでもなし、ちょっと顔がいいだけの汚い格好の男に、笑顔ぐらいでときめいて恥ずかしい!


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