きらきらふわり

嫌いの反対

図書館に帰るも、また席に着く気分にはなれなくて、すぐに荷物をかばんに詰めた。

例の彼がどんな顔をしていたかと見る余裕もなかった。

また明日もここへ来るつもりなんかない。さっきのは約束って程の重みはない。
分かってる。

久野木先輩とはもう関わり合いたくない。

そう思うのに……


帰り道に明日のデートをキャンセルして欲しいと龍馬へメールを送ってしまう自分がいて。

家にないかもしれないからと、スーパーに寄って玉ねぎを買ってしまう自分がいて。

何に使うのかとか、数が分からないから、大きなのが三つ入った袋を一つ買った。


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