きらきらふわり
姉は何事もなかったかのようにすぐに戻ってきて、冷蔵庫からオレンジジュースを出してグラスに注ぎ、飲み始めた。

その時の姉の喉の動きも思い出せる。

ごくごくと勢いよく飲むその横顔をじっと見て、聞かないほうがいいと思いながら、聞いてしまった。


「何……だったの?」

ごくりと唾を飲む私の真剣な様子なんか気にも留めない姉は、テレビに視線を向けたまま答えた。


「あぁ、なんか付き合ってくれだって。好みじゃないから断ったけど」


テレビの音が急にくぐもって聞こえだしたような気がした。

姉の声が近すぎて。

耳に
脳に
胸に
体に

直接届きすぎて。

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