彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
「この野郎!金巻きあげるだけでも悪いのに、『か弱い』チョコたんを殴って逃げようとしたらしいな!?」
「ど、どこが『か弱い』んだよ!?あいつ、あいつらは俺をー!」
「うるせぇ!会長、警察には通報してるんで、途中まで届けましょう!」
「いいな!さらし者にしてやろうぜ!」
「抵抗してくれたから、縛るのも合法だ!」
「そうだそうだ!」
「町内会、なめるなよ!」
「じゃあ、タカオ!トモオ!俺達はこのクソったれを警察に連れて行く!」
「その間、チョコちゃん達を頼むぜ。」
「任せて下さいよ。」
「逃がさないようにしてくださいね、会長?」
「この包囲で、逃げれるかよぉぉぉ!!?」
(そうでしょうね・・・)
悪あがきをする犯人に、心の中で同意する。
どこで調達したのか、荒縄で縛った犯人を数人がかりでつかみ、その周りを十数人の大人の男達が囲んでいた。
(これで逃げれたら、マジシャンよ。)
〔★拍手喝采(はくしゅかっさい)のイリュージョンになるだろう★〕
あわれな犯人を見送っていたら、明るい声で話しかけられた。
「チョコ君、ホントお手柄だな。あとで、おまわりさんに表彰されるかもね?」
「え!?いや、いりません!そういうつもりで・・・したんじゃないので。」
笑顔で言うタカさんに、苦笑いで答える。
勢いで捕まえたとはいえ、目立ってはいけない。
表彰なんて、とんでもない!!
(特に身元を聞かれるような真似はしちゃダメだし・・・)
「ということなので、事情聴取になったら、ちーちゃんが代わりに受けて下さい。」
「え?俺~?」
誤魔化すため、トモさんに怒られていた相手に話をふる。