彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「この野郎!金巻きあげるだけでも悪いのに、『か弱い』チョコたんを殴って逃げようとしたらしいな!?」

「ど、どこが『か弱い』んだよ!?あいつ、あいつらは俺をー!」

「うるせぇ!会長、警察には通報してるんで、途中まで届けましょう!」

「いいな!さらし者にしてやろうぜ!」

「抵抗してくれたから、縛るのも合法だ!」

「そうだそうだ!」

「町内会、なめるなよ!」

「じゃあ、タカオ!トモオ!俺達はこのクソったれを警察に連れて行く!」

「その間、チョコちゃん達を頼むぜ。」

「任せて下さいよ。」

「逃がさないようにしてくださいね、会長?」


「この包囲で、逃げれるかよぉぉぉ!!?」



(そうでしょうね・・・)





悪あがきをする犯人に、心の中で同意する。

どこで調達したのか、荒縄で縛った犯人を数人がかりでつかみ、その周りを十数人の大人の男達が囲んでいた。




(これで逃げれたら、マジシャンよ。)




〔★拍手喝采(はくしゅかっさい)のイリュージョンになるだろう★〕



あわれな犯人を見送っていたら、明るい声で話しかけられた。




「チョコ君、ホントお手柄だな。あとで、おまわりさんに表彰されるかもね?」

「え!?いや、いりません!そういうつもりで・・・したんじゃないので。」





笑顔で言うタカさんに、苦笑いで答える。

勢いで捕まえたとはいえ、目立ってはいけない。



表彰なんて、とんでもない!!



(特に身元を聞かれるような真似はしちゃダメだし・・・)






「ということなので、事情聴取になったら、ちーちゃんが代わりに受けて下さい。」

「え?俺~?」





誤魔化すため、トモさんに怒られていた相手に話をふる。




< 246 / 715 >

この作品をシェア

pagetop