お金か愛か~16歳男子の決断~
「昨日5人やったっけ?じゃあ…3人。」


「は?なんで減ってんの?」


すかさず減ってることにつっこむ智柚。


「そろそろ智柚の性格の悪さに気づく…いってぇ!」


智柚の拳がみぞおちに入った…。


さっきの…女の子らしいっていうのほんまは嘘。


智柚はストレートの髪の長さしか女の子らしいとこなんてあらへんくらい男前な性格しとる。


家事かって…俺がやってるしな?


「惟智?うちは玉の輿に乗りたいの!惟智の頭なら…わかるやんな?」


怖いくらいの笑顔で俺を見てくる。


うわ…。


男子どもに言ったら確実に殺されるな…。


「はいはい。…いつまでも猫かぶっとけ!」


いつかボロが出るやろ。


「惟智も逆玉狙いや…!せっかく椿学園に入ってんからさ~。」


こそこそっとまわりに聞こえないように言う智柚。


お金か…愛か…


もし聞かれたら智柚は即『お金』って答えるやろう。


俺は…どっちかわからへん。


中学ん時は公立やったしお金なんて関係なかった。


普通に彼女もいたしな。


< 3 / 102 >

この作品をシェア

pagetop