大切な人へ

『ねぇ紗羅?

上田くんとうまくいってる?…よね
よく一緒に学校きてるもんね』

「うん!優しいし 仲良いと思うよ!」

幸せそうに笑う


「この前…しちゃったし」


『…ええぇっ⁉』



思いの外 大きな声をだしてしまって
紗羅もシーッて焦ってる

ごめん!って私もあたふた…



『ごめんビックリしちゃって…』

「お互い初めてじゃなかったし…
いい雰囲気のまま…ね?」



… 。

驚きを越えると人は声がでなくなるらしい…


「ごめんね?美優は純粋だから…
こういう話し苦手かなって思ってたんだけど」


いやいや…

私は紗羅にそう思ってましたよ?



『大丈夫だよ…』

苦笑いで答えた



「美優だって好きな人できたら
そうなりたいって思うと 思うよ」


『うん… いいな~幸せそうで』

私の頭には先生のことがずっと浮かんでる…







「あっ いた!」

上田くんと井川くんがこっちにくる


… 。

「どうしたの?藍野さん顔赤いよ?」


気にしてくれる上田くんには大丈夫としか言えない…

紗羅は横でクスクス笑ってる




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