大切な人へ
冬休み

晄人さんは気をつかって
早めに帰って行ったので
溜まっていた家事をこなす

お昼前には約束のファミレス向かった
私はすっかり薬を飲むのを忘れていた...


自転車でむかい少し早くついた
今日は特に寒くて中で待っていた


「ごめん!待った?」

そう言って彼はコートとマフラーを外していく
なんか...いつもと違う?
一瞬先生が浮かんだ__?


うぅんって首をふった


彼の冬服を初めて見た。がっしり系なのにシャツもコートも清潔感があってジャストサイズ。身長があるし足も長いのでパンツもきれいに履いてる


「ん?」

メニューから顔をあげて目が合って
自分がずっと彼を見ていたことに気付く


『井川くんって...かっこいいね』

「...え?」



え?今の私が言った?

『え?あ!ごめん!私服かっこいいの間違い』

とっさの修正は完全にディスってしまった...
さっきから何言ってるんだろう


「なんだそれ 笑 メニュー決まった?」

ははっと軽く笑って流してくれたけど恥ずかしい



朝食を食べ過ぎたせいかお腹が減ってなくて
始めに取り分けて手伝ってもらった


「お前...また痩せてないか?」

するどい...多分痩せてしまってるはず



うそは見抜かれるしな...

『ちょっと風邪ひいててね これ本当ね』

もう大丈夫って笑った



「...まじで?あの日のせい?」

え?...なんの事かも忘れてた
一気に表情が曇る井川くんに首をふる


『違う違う!発症は25日くらいだから』

「Xmasじゃん 寂しいやつ」




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