大切な人へ

『たまに…送ってもいいですか?』

熱くなった顔を上げずに話す


「ん~…本当返事遅いよ?」

『来るまで送ります』

「 …… 。」

『うそ。でもたまに返事下さい』

「はい 笑」


うつむいたままの会話 終了。






その後は気を取りなおして勉強会をした。

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日も沈み始めて帰る準備をする

「遅くなって大丈夫だった?」

『私は大丈夫です。
先生も付き合わせてごめんなさい』

「俺は1人だから 家の人心配してない?」

『私も1人ですから』


廊下を2人で歩きながら話す
この少しの間が彼の驚きを示している

理由は聞かないでほしいな…



「今日も自転車?」

『…はい 』

「じゃぁ送れないね」 __‼

『やっぱり歩きです!』

「何それ 笑 送ってほしいの?」

『ふふっ 歩きなら送ってくれたんですか?』

「暗かったら危ないからね」

『じゃ今度は歩いてこよっ♪』


彼はクスクス笑って下まで着いてきてくれた


「気をつけて!真っ直ぐ帰れよー!」


大きな声を出す彼に手を振って 別れた


優しい優しい先生
大好きです


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