ラブ パラドックス
*
「お前、今日の晩飯なに?」
「もやし」
「またかよ。お前がもやしになるんじゃね?」
「なりません」
夏目くんと二人きりのエレベーターが下に降りていく。朝のさわやかさは影を潜め、さすがの夏目氏も、疲れの色が濃い。
「もやしを侮ることなかれ。想像してみてー。沸騰させた白湯スープに、豚バラ入れて」
「おお」
「そこにもやしとニラをたっぷり入れて、軽ーく煮込む」
「やべ。うまそう」
「そうなんですよ。美味いんですよ。最高に」
ねえ、だからうち来ない?そう再チャレンジしてみようか、迷っていた時だった。
「ねえ、夏目くんあそこ…」
仕事を終え、くたくたの私たちを待ち受けていたのは美優さんだ。ビルの一階正面出入り口から、わずかに駅寄りの電柱を背に、スマホ片手に立っていたのだ。
明らかに誰かを待っている。
昨日、夏目くんが美優さんに迷惑してると聞いたばかりの私としては、見過ごせない光景だ。
「お前、今日の晩飯なに?」
「もやし」
「またかよ。お前がもやしになるんじゃね?」
「なりません」
夏目くんと二人きりのエレベーターが下に降りていく。朝のさわやかさは影を潜め、さすがの夏目氏も、疲れの色が濃い。
「もやしを侮ることなかれ。想像してみてー。沸騰させた白湯スープに、豚バラ入れて」
「おお」
「そこにもやしとニラをたっぷり入れて、軽ーく煮込む」
「やべ。うまそう」
「そうなんですよ。美味いんですよ。最高に」
ねえ、だからうち来ない?そう再チャレンジしてみようか、迷っていた時だった。
「ねえ、夏目くんあそこ…」
仕事を終え、くたくたの私たちを待ち受けていたのは美優さんだ。ビルの一階正面出入り口から、わずかに駅寄りの電柱を背に、スマホ片手に立っていたのだ。
明らかに誰かを待っている。
昨日、夏目くんが美優さんに迷惑してると聞いたばかりの私としては、見過ごせない光景だ。