ラブ パラドックス

お腹を抱える勢いで笑う夏目くんに、つられて笑ってみたものの笑顔がひきつる。


はは。気になってる人に痴女呼ばわりされた。

笑えない。


レンゲですくったおじやを、いじけてちびちび食べていると、ぺろりと平らげた夏目くんが、わたしを見つめる。


「お代わり欲しい?わたしのあげよっか?」

「そうじゃねえよ。お前って、知れば知るほど印象変わるなと思って」


その口調、声はすごく優しくて。

目元に現れた笑みに、胸が高鳴る。


もう、やだな。さっきから暑いんだけど。
< 79 / 294 >

この作品をシェア

pagetop