僕の星
「もらたって、誰に。あ、もしかして進太って人?」
ゆかりが口にした名前に、里奈は不愉快そうに顔をしかめた。
「まさか。その人と同じ学校の男子だけど、こう……地味な感じの、スポーツ少年みたいな」
「う~ん、わかんないな。そんな男子いたっけ」
ゆかりは考える風に顎に手をやる。
「とにかく、その男の子がくれたの。君のイメージだって言って」
「え? イメージって、東大寺の大仏様が……?」
ゆかりがまた笑いそうになり、里奈はむくれた。
「失礼すぎるよ、あの学校の人達」
一体、どういう意味なのよと、くるっとした目の少年を思い浮かべる。
「ちょっと貸して」
ゆかりはお守り袋を手に取ると、撫でたりかざしたり、指で押したりした。
「あれっ、中に何か入ってるよ」
里奈に言うと、袋の口を開けようとした。
「あっ、罰が当たる」
「緊急事態だから」
とっさに止めようとしたが、ゆかりは袋を逆さにして、手の平に何かを振り出した。
「……ガラスのかけら?」」
直径5ミリほどの透明な粒だ。
ゆかりの指先に挟まれたそれを、二人は額を寄せ合って見つめた。
ゆかりが口にした名前に、里奈は不愉快そうに顔をしかめた。
「まさか。その人と同じ学校の男子だけど、こう……地味な感じの、スポーツ少年みたいな」
「う~ん、わかんないな。そんな男子いたっけ」
ゆかりは考える風に顎に手をやる。
「とにかく、その男の子がくれたの。君のイメージだって言って」
「え? イメージって、東大寺の大仏様が……?」
ゆかりがまた笑いそうになり、里奈はむくれた。
「失礼すぎるよ、あの学校の人達」
一体、どういう意味なのよと、くるっとした目の少年を思い浮かべる。
「ちょっと貸して」
ゆかりはお守り袋を手に取ると、撫でたりかざしたり、指で押したりした。
「あれっ、中に何か入ってるよ」
里奈に言うと、袋の口を開けようとした。
「あっ、罰が当たる」
「緊急事態だから」
とっさに止めようとしたが、ゆかりは袋を逆さにして、手の平に何かを振り出した。
「……ガラスのかけら?」」
直径5ミリほどの透明な粒だ。
ゆかりの指先に挟まれたそれを、二人は額を寄せ合って見つめた。