下村係長と同期の榎本くんの、シェア彼女…!?
「…だって。楽しそうだよ?」


「え…。あ、うん…」


「聞いてなかったでしょ?色んな七夕飾り、提灯なんかで通りを“天の川”に見立ててるって。縁日もあるし、今日も暑くなるから、かき氷だね」


「うん…」


「加奈ちゃん、わかりやすいな」


「…え?」


「あのさ、“ボクに”告白したかったんだよね?“下村サン”じゃなく」


「うん…」


「じゃ、関係ないだろ?アノ人にどう思われようと、ボク達の自由だよ。相思相愛、違う?」


「違うくない…」


「なんかさ、そんな顔されると焦るよ。手っ取り早く加奈ちゃんを奪いたくなる」


「わたしを…?」


「ボク、言っちゃおうかな。“係長への告白は間違いでした”って、ね」


「それは言わないって…!」


「だって、言わなきゃボクら、というか、加奈ちゃんは前に進めないだろ?下村サンなんて足かせ、ボクはいらない。誰も気にせず、誰にも遠慮なく、ボクは加奈ちゃんとの時間を重ねていきたい」


「でも…」


「ダメ?」


「わたし…わたし、きっと自分から話すからっ。少し待っててもらえないかな…」


「信じていい?」


「うん。ちゃんと話す」


「わかった。今日は見逃してあげる。じゃあ、そろそろ行こうか。支度、してくれる?」


「うん…」


バッグにお財布と鍵と…スマホ。


スッピンだけどオレンジバームの香りつきのリップだけを塗って支度を済ませ、背が低いから高めのミュールを履いて外へ。
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