【短】矢田くんはヒーロー。
「あいつら付き合ってたのか?」
北野くんの言葉に、ズキ、と心が痛むのがわかった。
二人はなんだか楽しそうにクレープを頬張っている感じで、恋人同士に見える。
…っていうか、恋人なのかな…。
ふいに、矢田くんがこっちを向いて目が合った。
矢田くんが少し目を見開いたけど、私は顔を逸らしてしまった。
なんだか頭が痛くなってきて、私は北野くんを軽くつついた。
「私…頭痛いから、その辺で待っててもいい?」
私がそう言うと、北野くんはスパイクを棚に戻して私の手を引っ張った。
「ごめん、気付かなくて。スパイクはまた今度でもいいから、早く休もう」