こんな私が、恋したみたいです。
「粟原さんが、」



「…ん?」



しばらく何も言わずに歩いていたところ。



口を開いたのはりっくんだ。



「粟原さんがそう言ってたからって、言っといた」



「…そっか」



「昨日も今日もりっちゃんが休んでるのも、粟原さんにオフって言われたらしいって」



「ありがと」



ちょこっと、笑って見せた。





「りっちゃーん!」



「なに?」



信号を待っていただけ。そこを見つめていたら、横から聞こえた大声。



わざわざチャリを止めていて、謎に両手を広げてる。


「ぎゅーってしよ!」



「…は?」



「しよ!!」



無邪気なその顔に、心臓が反応する。



行きなよって、頭が言ってる。



「青、だよ」



だけど、そんなの、恥ずかしいに決まってる。




無理に、決まってる。



だから、はぐらかした。



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