結婚の約束をしよう
「笹野くんのおかげかは置いといて、あたしも竹田さんは今の方がいいって思ったー。」

他の子からも賛同する意見があがり、私は嬉しいやら恥ずかしいやら…うまく表情がつくれないでいた。

「あ…ありがとう。」

私は何とかお礼を言ったけど、ザワザワした教室の中では、私の小さな声はすぐに消えてしまうんだ。

それは、地面についた瞬間に積もらず消えてしまう雪のようだった。

「せっかく言っても、聞こえてなきゃもったいないだけだぞ。」

「…!」

そんな雪のような私の声をいつも拾ってくれるのは、陵だけだ。


そうして何とか山盛り給食を片付けた次は、5限目の睡魔と戦わなければいけない。

でも今日は不思議と頭が冴えていた。

陵が毎日解説してくれている効果の表れか、先生の言うことがスルスルと頭に入ってくるようになった。

ドキドキしながら手をあげるーーーこれまでの私には絶対なかった行動。


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