リアルな恋は落ち着かない
その姿に、私は思わず息をのむ。


(うわあ・・・。テレビで見るよりずっとかわいい・・・!)


そこだけ、大輪の華が咲き誇ったようだった。

身長は、多分私と同じ・・・155cmくらい。

けれど比べものにならないくらい、とにかく華奢で細かった。

ミニ丈の青い小花柄のワンピースも、彼女の可愛らしさに拍車をかけている。

小さな顔に大きな目。

茶色い長い髪の毛は、毛先をくるりと巻いていて、ハーフアップに仕上げていた。

「か、かわいいな・・・」

「うん。本気でかわいいな・・・」

そこここから、感嘆のような男性陣の声が聞こえる。

私もそれには納得で、心の中で頷いた。


(やっぱり、本物のアイドルって違うんだ・・・)


オーラと言っていいのだろうか。

かわいいだけじゃない、輝きのようなものが彼女から放たれている。

感心しながら見ていると、部長に促され、まりんちゃんは一歩前に進み出た。

頭を下げるまりんちゃん。そして、満面の笑みで語り出す。

「みなさん、こんにちは!鈴島まりんです。突然の予定変更でお仕事を受けていただき、どうもありがとうございます。

『密着お仕事一週間』というネーミングのコーナーですが、実際には今日から四日間の予定です。

短い期間ですが、どうぞよろしくお願いします!」

明るくて、よく通る高い声。

可愛らしくてとても元気な、アイドルらしい挨拶だった。


(確かまだ18歳なんだよね。しっかりしてる)


さすがはトップアイドルだ。

なにを以っても、感心せずにはいられない。

続いて、まりんちゃんのマネージャー、中尾さんという綺麗な女性が現れた。

40歳前後だろうか。

タレントのマネージャーというより、大企業の秘書が似合いそうな、キャリアウーマン風の雰囲気である。
< 141 / 314 >

この作品をシェア

pagetop