リアルな恋は落ち着かない
頭の中が真っ白になり、膝立ちのまま呆然とする。

当然、初対面であろう他のみんなも、「わけがわからない」という顔で呆気にとられているようだった。

「申し訳ないが、ちょっとお時間拝借します」

ももさんは、そう言いながら一歩前に進み出て、右手で「すまん」のポーズをとった。

そしてぐるりと部屋の中を見渡して、自分のほぼ真下にいるまりんちゃんの姿をとらえた。

「お、いた!鈴島まりん」

「・・・は!?」

「おぬしを、人格虚偽の容疑で今すぐここで逮捕する!」

「は、はあっ・・・!?」

ももさんに、ビシッと指さしされたまりんちゃん。

大きな目をさらに見開いて、わけがわからず驚いているよう。

けれどまりんちゃんだけでなく、その場にいる全員が、「はい???」と首を傾げていた。

「ちょっ・・・!なんなんですか、あなたいきなり!」

まりんちゃんに代わって、中尾さんが立ち上がる。

けれどももさんは冷静に、「まあまあ」と中尾さんの肩を優しくたたき、不思議なオーラで再びその場に座らせた。

そして再度まりんちゃんに向き合うと、赤縁眼鏡のブリッジを右中指で押し上げて言う。

「直近のとこから確認するぞ。さっきの『足、太ーい』事件、あれは事実だろう」

「は?な、なに言って・・・」

「さっき、トイレの個室には私もいたんだ。ちょうどこの衣装に着替えていたとこ。で、隙間から見て聞いていたぞ。おぬしがそこの女子に『足、太ーい』と言って笑っていたのを」

ミニスカートポリスのももさんは、美瑠久ちゃんを指さした後、まりんちゃんを見て真面目な顔で言い放つ。

まりんちゃんは、「はあ!?」と一瞬頬をひきつらせたけど、すぐに弱気な顔に戻った。
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