リアルな恋は落ち着かない
「失礼!」


(・・・えっ!?)


ふすまが開いたその場所に、立っていた人物に私はとても驚いた。

思わずばっと膝立ちになり、彼女の名前を大きな声で叫んでしまった。

「も、ももさん・・・!?」


(な、なんで・・・!?そして、なんでそんな恰好に!?)


ふすまの外に立っていたのは、テレビで大人気だった、ミニスカートポリスのコスプレをしたももさんだった。

スカイブルーの婦警の制服。

きっちり被った警察帽からは、黒いおかっぱヘアが顔を出す。

きわどいミニスカートの足元は、セットで売っているのだろうか、スカイブルーのニーハイブーツ。

本物のミニスカートポリスは「エロかっこいい」というイメージだけど、ぽっちゃり体型のももさんは、シルエットが若干異なり、ゆるキャラのような雰囲気だ。

「おお、ゆりりん。リアルに会うのは久しぶりだな」

「う、うん・・・て、いや、そんなことより、ど、どうしたの!?」

全く訳が分からなかった。

ももさんがいきなり登場したことも、なぜわざわざミニスカートポリスなのかも、全くもってわからない。

「橘内さん、知り合いですか?」

美瑠久ちゃんが、戸惑いながら私にこそっと確認してくる。
 
私もちょっと戸惑いながら、「うん」と素直に頷いて、ももさんの次の言葉を待った。

「いや、悪い子がいるとの通報を受けてな。ちょっと、取り締まりに」

「は!?と、取り締まりって・・・」

「ん、長くなるので、説明はまた改めて」


(え、ええっ・・・!?)


もはや、ももさんの登場に驚きすぎて、それまでの何もかもが頭の中から消し飛んだ。
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