リアルな恋は落ち着かない
お酒を飲んだせいだとか、勢いで言ってしまった分だけ冷静になると恥ずかしかった。

「じゃあ、明後日。映画の後に家に来る?」

「えっ」

「次の日休みがいいんなら、来週の金曜でも、土曜日でももちろんいいけど」

「あ、えっと・・・」

畳みかけるように問われる言葉。

逃げられない甘い目線に、私はドキドキ戸惑った。

「どうする?」

「じゃあ、ら、来週に・・・」

勢いならばよかったけれど、先の予定になってしまうと、もう一度、心の準備をし直すことが必要だ。

少しでも、先の約束にしようと思った。

「・・・それなら、土日で温泉にでも行こうか」

「えっ」

「旅行の許可が下りればだけど。浴衣姿も見れるだろ」

「!?」


(そ、それは・・・コスプレ的な、私の好みを言っている・・・!?)


柊吾の浴衣姿は、確実にかっこいいし、見たいことは見たいと思う。

だけど・・・。

「わ、私はあの、普段の柊吾のままで十分・・・」

光之助が好きなことから、私は袴男子好き、さらには和装男子が好きと、柊吾はきっと思ってる。

そういう趣味のわけではないのに・・・と、恥ずかしくて、モゴモゴしながら伝えると。

「・・・そっちか・・・」

一瞬きょとんとした後で、柊吾が大きく笑いだす。

「えっ、あ、あの・・・?」


(なんか様子がおかしいような・・・)
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