リアルな恋は落ち着かない
(へへ・・・夢みたい・・・)


二杯目のサングリアを飲みながら、私はふわふわとした気分になった。

緊張してあまりすすまなかった料理も、パクパクと口に運び出す。

「おいしい?」

「はい」

「よかった。たくさん食べて」

課長に笑いかけられ、私はとても嬉しくなった。

新たに注文したバーニャカウダもおいしくて、気分はとてもいい気持ち。

「もう一杯ぐらい飲む?食事もおいしくなると思うよ」

「・・・そうですね・・・・・・」

言われるままに、私は三杯目のサングリアを注文した。

だいぶ目がトロンとしてきたけど、やっぱり気分は上々だった。

「・・・橘内さんは、いつもおとなしいね」

「え?」

それまで、仕事のことを話していたのに、突然、私のことに話が及んだ。

課長の声のトーンまで、少し変わったような気がした。

私の頭はだいぶぼうっとしてきたけれど、課長の話に耳を傾けなければと精一杯の努力をする。

「いつも落ち着いてて。感情をあまり表に出さない」

「・・・そう、ですか・・・?」


(ボロを出さないように気を付けているだけなんですよ・・・)


「うん。それに誰にでも優しいよね。俺も、橘内さんにはすごく助けてもらってる」
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