リアルな恋は落ち着かない
「お、真っ赤」

「ほんとだ、真っ赤」


(や、やだ・・・!)


ももさんと宇佐美くんが、私の顔の赤さを指摘する。

私は咄嗟に目の前にあるカクテルグラスを手に持って、火照った熱を冷却しようとグラスを頬に当てるけど。


(・・・ひゃっ!)


今度はその冷たさに驚き、すぐさまグラスを頬から離した。

そして近くにあったおしぼりで、水滴のついた頬を拭く。


(最悪・・・!!テンパりすぎだよ・・・!!)


ますます頬の温度が上がった。

この場をどうしよう・・・!と恥ずかしさでうつむくと、目の前で、ぷっと笑う声がした。

「・・・マンガですか、ほんとに」

聞こえた声に、私ははっと顔をあげた。

すると、さっきの冷たい表情とは違う、五十嵐くんと目があった。

「赤くなってグラスを顔につける人、マンガ以外で初めて見ました」


(・・・!)


「・・・いや。ちょっと、おもしろいけど」

五十嵐くんが笑った。

静かだけど、やけに楽しそうな声だった。

私はどうしようもなく恥ずかしくなり、ぐっと黙ってうつむいた。
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