リアルな恋は落ち着かない
「へえー。橘内さんと花山さんのセーラー服かあ。見てみたかったなあ」

宇佐美くんに言われ、私は一気に赤面した。

あんな格好、もう二度と披露したいなんて思わない。

宇佐美くんの口調は嫌味のないものだったけど、自分でイタいであろうことをわかっているので、からかわれているとしか思えずに、私の気持ちは複雑だった。

けれど。

「・・・ああ。似合ってたよ、結構」

五十嵐くんが、突然ぽつりと呟いた。

私は言われた言葉に驚いて、ポカンと彼を見つめてしまった。


(今・・・『似合ってた』、と、おっしゃいました?)


「女子高生には見えないけど。コスプレとしてはレベルが高いんじゃないですか」

「!?」


(それは・・・褒めている?けなしている!?)


なんともコメントしづらくて、私はぐっと黙るけど、「似合ってる」という言葉に囚われ、照れるような、恥ずかしい気持ちでどうにもこうにも落ち着かなくなる。

そんな私を横目に見ながら、ももさんの目がキランと光った。

「さすが。五十嵐は見る目があるな。かわいかっただろう、ゆりりん」

「!?」


(そ、そんな質問やめてももさん・・・!)


焦る私の目の前で、五十嵐くんは一瞬目を見開いた。

そして少し考えてから、淡々とした口調で述べた。

「・・・そうですね・・・・・・。あの姿をかわいかったとか言うと、趣味を疑われる気がしますけど。まあ、似合ってたし、かわいかったんじゃないですか」

「!?」

今度こそ、顔から火が噴き出した。

わかりやすく褒められたわけではないけれど、「かわいい」と表現されたらしい発言に、私の顔は、湯気が出そうなほど熱く火照りまくってしまった。
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