見えちゃうけど、好きでいて
「えっと……浦賀、季衣……です」

それだけ言ってお辞儀をした。

「仕事は何してるんですか?」

慎平が興味深げに質問した。

「え、っと……一応販売員です……」

目を合わせないように小さく話す。

「そうなんです、彼女うちの化粧品の販売員なんですよ」

京香がすかさずフォローに入る。

「へぇ、どうりでかわいいわけだ」

慎平はぺらっぺらな言葉を言いながら、酒を飲んでいる。
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