あなたとホワイトウェディングを夢みて
処女相手に苦戦している様子が覗えるが、それでも二人の雰囲気はそれほど悪くないと感じた聡が微笑む。
「それにしてもお似合いじゃないかお前達」
「……よせよ」
「親父さんとの賭けに勝つためだけにあんなキスしたとは思えないな」
聡の思いがけないセリフに郁未は、ワイングラスに手を伸ばし口へと運ぶ。そして、一気に残ったワインを全部飲み干した。
「俺があんな女に惚れるかよ」
以前ほど留美を嫌悪していないどころか、今では外見も内面も意外性を見せる留美といるのが楽しく感じている。そんな感情など有り得ないと否定する言葉を放つ。
「そうなのか、じゃあ、今夜は俺が頂いちゃおうかな?」
「お……お前にはもっと良い女がいるだろう? この前一緒にいた女はどうした?」
「飽きたから別れた」
プレイボーイの郁未ですら呆れてしまうほどに聡は女との交際期間が短かった。郁未が聡と前回一緒に食事をした時に同席した女と既に別れたと言うのだから。流石の郁未でさえ驚く。
そんな聡が留美を目に付けたのであれば、留美はあっという間に聡の餌食になりかねない。郁未が真顔になると、ワイングラスをテーブルに戻し聡を睨む。
「今年に入って何人目だよ、聡?」
「毎回エスコートする女が違うお前よりはマシだ」
しかし、それは郁未は仕事上の付き合いの女性で、ベッドの相手の女とは別物だ。