狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
そういえば、思い当たるフシはある。
1年前のクリスマス。
毎朝の公園ランニング&朝ゴハン。
そしてついこないだの、抱き締めてくれた甘い夜ete…
な、何よ。
これっていわゆる『両想い』じゃない?
頭の中で、“リンゴーン” と教会の鐘の音が鳴り響いた。
2枚目度100%の大神課長が、背景にキラ星(✴←コレ)をたくさん纒い、これまた美化300%の私に向かって優美に微笑みかける。
『フフフ、赤野君……今夜は君を寝かさないよ』
『もう、カッチョさんったら……ダ・メ』
はっ。
私ってば何て気の早い…
キャー、バカバカッ。
つい足をジタバタしていると、炬燵を挟んだ向かい側で、ミカンを剥いていた兄ちゃんが変な顔をした。
「燈子……お前、アタマ大丈夫か?」
しまった、ここは実家だった。
「う、うん、ちょっとね。兄ちゃん、私にもミカン」
私はモゾモゾと起き上がると、兄ちゃんが剥いたばかりのミカンをせしめた。
そうしてテレビに笑ったフリをして、再び思考に戻っていった……
1年前のクリスマス。
毎朝の公園ランニング&朝ゴハン。
そしてついこないだの、抱き締めてくれた甘い夜ete…
な、何よ。
これっていわゆる『両想い』じゃない?
頭の中で、“リンゴーン” と教会の鐘の音が鳴り響いた。
2枚目度100%の大神課長が、背景にキラ星(✴←コレ)をたくさん纒い、これまた美化300%の私に向かって優美に微笑みかける。
『フフフ、赤野君……今夜は君を寝かさないよ』
『もう、カッチョさんったら……ダ・メ』
はっ。
私ってば何て気の早い…
キャー、バカバカッ。
つい足をジタバタしていると、炬燵を挟んだ向かい側で、ミカンを剥いていた兄ちゃんが変な顔をした。
「燈子……お前、アタマ大丈夫か?」
しまった、ここは実家だった。
「う、うん、ちょっとね。兄ちゃん、私にもミカン」
私はモゾモゾと起き上がると、兄ちゃんが剥いたばかりのミカンをせしめた。
そうしてテレビに笑ったフリをして、再び思考に戻っていった……