狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
2人で顔を見合わせてコクンと頷いた後、三上さんが決意したように語り始めた。

「赤野さん。
君がカチョーのことでショック受けてるのは分かってる。気付かないフリしてたけど…
無理矢理笑うの、もうやめよ?」

「え…」
ポーカーフェイス、バレてたのか。

今のはちょっと違うんだけど…

「俺、悪かったよ。
君の気持ちを考えずに先走ったりして。君の傷が癒えるまで、もう口説いたりしないから」

「三上さん…」

色んな事があって、私は少しだけ成長できたのかもしれない。

私はいつもひとりよがりで、周りが見えていなかった。

今は……分かる。

先輩方は見てないふりをしていても、私のことをずっと心配してくれていた……

私はもう、彼らに黙っていられない!

「ち、違うんです!実はその……」

ちょうどその時、
「あ、課長が戻ってきたぞ」
頭と声の大きな平田サンが、いち早く廊下側を指差した。

重苦しい空気を纏いながら、彼がトボトボと入ってきた。

「…どうでした?」
平田さんが尋ねると、皆が一斉にそちらを向いた。
そこでピタッと立ち止まり、黙り込んで俯く彼。
皆が固唾を飲んで、第一声を待っている。
私はギュッと目を閉じた。
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