柚時雨
「はは~ん。もしかして…
それは青春の悩みだな?」
「はあ!?」
モヤモヤしながら学食へ行くと
中学からの友達、晴彦に会った。
クラスも一緒のはずなのだが
晴彦はサボリ魔のため
教室に居ることは殆んど無い。
でも、学食でなら会える。
何故か毎日。
「ったく、奏汰朗はウトいな。
恋でもしたんじゃねぇかって
オレは言ってんの!」
「恋?おまえはアホか」
恋なんて…。何を言いやがる。
俺は生まれてこのかた
正直、恋というものを知らない。
中学の頃は、告白されれば
なんとなくOKして付き合って
好きでも何でも無いのに
相手に『好き』って言われたら
条件反射のように、頷いていた。
今思えば、悪い男だ。