HANABI
粟生の言葉一つ一つに一喜一憂するあたし。
いや、ほとんどが一憂なんですがね。
一喜なんてほぼ、ない。
そんな恋ってどうなの??
はぁ~。
前途多難…。
そもそも前途にすら来てないって話?
あぁ~、もう!!
「何一人で悶えてるんで?」
「粟生のせいだもん!」
「人のせいにしちゃいけん。」
こんな言い合いが続いたその時。
「お、メールじゃけぇ。」
突然震えた携帯を手に取る粟生。
だけど、あたしは見逃さなかった。
「粟生、里佳って誰?」
ディスプレイに映し出された、その名前。
「お前、覗き見したのぉ?」
「覗いたんじゃなくって見えたの!」
里佳って誰?
気になってたまらない。