HANABI
だけど、聞くんじゃなかった。
今更後悔したって遅いんだけど…。
「…元カノじゃ。」
「元カノ…?」
サラリと返ってきた返事に、あたしの心臓が激しく動揺し始める。
「そうで。広島にいた時の。」
広島…。
その言葉は、あたしに大きな影を落とした。
粟生に元カノがいた事がショックなんじゃない。
てか、居なかった方がおかしい。
粟生はカッコいい。
誰が見たって、そこら辺の芸能人なんて足元にも及ばないと思う。
きっと、ううん、絶対モテてただろうし、今だって実際モテる。
ショックだったのは
そうゆうことじゃなくて。
あまりにも、簡単に粟生の口から『元カノ』って言葉が落とされた事。
だって、あたしが粟生の事、好きで好きで仕方ない事、本人だってこれでもかってくらいわかってるはずなのに。
それとも、それが粟生の作戦?
あたしが早く、粟生を諦められるようにって。
…そうゆう事?