HANABI


「納得したけぇ?」

と、子供を見るようにあたしを見下ろす。



「ほれ、もう一時じゃ。お化けやりに行くけぇね。」

そう言って、あたしを横切ろうとする粟生を



「どわっ!!」

ぐっと粟生の首に腕を回して、引き止めてやった。







そして、重なった

――あたしと粟生の唇。





好き。
好きだよ、粟生。






瞼を開けて、腕を離すと
驚いて目を見開く粟生が口元を押さえてる。



「お前、何、」

「キス。」

粟生の言葉に被せて言った。


「前に言ったじゃん、キスしてくれたら諦めるって。」

「そ、そうじゃけど、だってお前…。」




< 31 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop