HANABI
俯くあたしに、粟生は小さく溜め息を吐き出した。
「聞いてどうするんじゃけぇ。」
「……聞いたら、諦める。」
ホントに?
諦められるの?
心の中で自分に問いかけてみる。
当たり前だけど
答えなんか返って来なくて。
あたしが決心する前に、粟生は言った。
「そうで。」
「え…?」
顔を上げると、眼鏡越しの粟生の瞳があたしの視線とぶつかる。
「ありゃー里佳じゃ。」
…あぁ、やっぱり。
わかってたくせに、何傷ついてんだ、あたし。
本当、救いようがないな、あたしって。
粟生が大好きだった自信はどこ行っちゃった?
だからフラれるんだ。
あ、もう何回もフラれてるか。