HANABI


好きで好きで

もう、自分じゃどうしようも出来なくて。


粟生を、先生を
困らせたかったんじゃない。

嫌われたかったんじゃない。


こんな終わり方を
望んでたんじゃなかったのに。




ただ、あたしという花火を
先生の心に刻んで欲しかった。


また来年も、って
ううん、ずっと見ていたい、って

そう思って欲しかった。


それで、あわよくば
彼女になれたらなぁ、なんて。




バカじゃん、ホント。

花火は一年中見られる訳ないじゃん。


夏に見るからこそ
美しくって

だからこそ
夏が楽しみになるんだよ。




一年中見れたら
飽きるっての。



やだな、バカすぎて
また泣けてきた。





「里見、」


ほら、幻聴まで聞こえちゃったりして。



…って、あれ??








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