恋する任務は美しい〜メガネ上司の狼さんと訳あり隠密行動〜
「えらそうなこと、言わないでよ。そう、椎名萌香、あんたが聡をそそのかしたんでしょ! 許せない!」
と、わたしを突き飛ばし、昨日とは別のバッグをもって、そのまま外へ飛び出してしまった。
ふらりと体が傾いたところで大上部長がすかさず腕をのばし腰を支えてくれた。
突き飛ばされた反動で床に転がらずに済んだ。
「大丈夫か?」
見上げれば大上部長の顔が近い。
その表情はいつものような冷酷な感じではなく、プライベートで会う時の穏やかな表情だった。
「あ、ありがとうございます」
「いいキャッチね、大上部長」
あおいさんがわたしと大上部長の姿をみてニヤついているのがわかったので、あわてて大上部長のそばを離れた。
「あ、あの、大上部長、追いかけなくて大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ。いざとなれば鈴井と戸塚、横尾さんがいるから」
「しかし、この状況でよくいったわね、萌香さん。感心しましたわ」
と、場を和ませるようにあおいさんがクスクスと笑いながら話しかけた。
「言い過ぎましたか? わたし」
「任務のひとつだ。安心しろ」
大上部長の言葉にほっと胸をなでおろす。
早乙女さんにとっての荒療治でよかったんだろうか。
「まあ、あれぐらいでびくともしないでしょうね、あのお嬢様は」
「次の出方次第でどうなるかはこちらが考える。引き続き自分の仕事を続けろ」
「はい……」
何事もなかったかのように各自席について目の前にある仕事を片付ける。
あおいさんのいうことが本当だとしたら、早乙女さんはこのままお嬢様の殻の中のままでこちら側からのアクションも受け取ることもなく任務が終了となってしまうんだろうか。
と、わたしを突き飛ばし、昨日とは別のバッグをもって、そのまま外へ飛び出してしまった。
ふらりと体が傾いたところで大上部長がすかさず腕をのばし腰を支えてくれた。
突き飛ばされた反動で床に転がらずに済んだ。
「大丈夫か?」
見上げれば大上部長の顔が近い。
その表情はいつものような冷酷な感じではなく、プライベートで会う時の穏やかな表情だった。
「あ、ありがとうございます」
「いいキャッチね、大上部長」
あおいさんがわたしと大上部長の姿をみてニヤついているのがわかったので、あわてて大上部長のそばを離れた。
「あ、あの、大上部長、追いかけなくて大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ。いざとなれば鈴井と戸塚、横尾さんがいるから」
「しかし、この状況でよくいったわね、萌香さん。感心しましたわ」
と、場を和ませるようにあおいさんがクスクスと笑いながら話しかけた。
「言い過ぎましたか? わたし」
「任務のひとつだ。安心しろ」
大上部長の言葉にほっと胸をなでおろす。
早乙女さんにとっての荒療治でよかったんだろうか。
「まあ、あれぐらいでびくともしないでしょうね、あのお嬢様は」
「次の出方次第でどうなるかはこちらが考える。引き続き自分の仕事を続けろ」
「はい……」
何事もなかったかのように各自席について目の前にある仕事を片付ける。
あおいさんのいうことが本当だとしたら、早乙女さんはこのままお嬢様の殻の中のままでこちら側からのアクションも受け取ることもなく任務が終了となってしまうんだろうか。