バカなキミ。
「中山さんありがとう!」
そう言ってあたし達は店を出た。
時間はもう夜の7時。
「季咲さん。もうそろそろ帰ろうか。」
「う…うんっ」
ほんとかっこいい
や…やっぱりあたしがすごいな!
「てゆーか、この服とヘア代…俺出してないけど…」
「ああ。あたしがだした。」
「えっ!?」
あたしが彼氏のために金を出したのなんて、初めて。
「そんな…ごめん…」
落ち込む玲。
そんな玲が可愛く見えた。
「いいよ。玲がかっこよくなったんだから、あたしはそれで満足!」
今日はなんだかんだ言って、デートっぽいこともしなかったけど、結構楽しかった。
「あ、あたし親迎えにくるからここでバイバイね。」
「うんっ」
「じゃバイバイ!」
その時、
「季咲!……ありがとう!」