黄昏の千日紅






突然の質問返しに、私自身が蒔いた種の癖に、心臓がどくんっと跳ね上がる。





「…そりゃあ、うん。幸せだよ」




それを聞いて、彼はふっと笑みを零し、そっか、とだけ言う。
こちらに目を向けていた子供に、大きく手を振った。





私もそちらに顔を向け、同じように手を振ると、満面の笑みでゆらりと手を振り返してくれた。





ああ、可愛い。







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