恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
「んん……」
言葉で伝えようとしてるのに。こんな声しか出てこない。
警備員さん、笑ってる。キスされて、喜んでるわけじゃないのに。
離してください。
私、何も悪いことしてないのに。
どうしてこんなことするんですか?
こんなこと、止めてください。
私は、握りこぶしを作って、彼の胸を叩いた。
もう、全然ダメ。
お願い。助けてって、警備員さんにアピールしてるんだけど。
警備員さんは面倒くさそうに、
「外は寒いですから、早く帰った方がいいですよ」と言うだけだった。
キス男は手を緩めるどころか、私の体に腰を押し付けてきた。
声に出すのも無理。キスされたままだなんていや。
お願い、離して。
吸盤みたいにくっついていた唇がようやく離れた。
「早く、下のボタン押して」
キス男が耳元でささやく。
私は彼が言った通りに、指で下の方のボタンを押す。
ようやく扉が閉まり、エレベーターが動きだした。