雨を待ちわびて

「え?」

「ご飯食べてるけど、濃い話して大丈夫?」

ゴクッ。思った以上に飲み込む音が大きくて、未だ始まっても無い話に食い付いたと思われたのではないかと内心焦った。

「お、大人なので大丈夫です」

そう返事をした自分は子供だと言ってる気がした。

「片霧さん、シようってメールして来るの」

「ブッ」

か、片霧さん…言われてますよ…。

「…すみません」

「あ、…フフ、露骨過ぎたわね。大丈夫?ごめんなさい」

ナプキンで拭いてくれた。それって、どうなんだ。片霧さん、やりたいだけなのか。いや、そんな雰囲気の話で、前に違うって怒ってたよな。

「曖昧過ぎて良く解らないの。好きだって言うし、久遠先生より、自分の方が惚れてるって言うの」

「か、片霧さんが、そんな、好きとか言ったんですか?」

「うん…。だから、大人のつき合いだって」

「は、あ」

「でしょ?そうなるでしょ?反応。解らないでしょ?だから、曖昧な関係」

…求められたら、応じているのだろうか…。

「あ、シてないわよ?」

…僕よりずっと人の心の動きを先読みしてるみたいだ。

「だから片霧さん…」

「え?」

…何もかも、断り無しにペラペラ喋っちゃいけない。だけど。
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