雨を待ちわびて
「もう少し様子を見て、守田さんが人恋しい様子、…片霧さん恋しい様子であれば、退院しましょう。…どんな話も、もう出来ると思います。昨夜、自分から話し辛い事を話したのなら。
あ、もう、こんな時間になりましたね、すみません、出勤前に。えーっと、帰られて、間に合いますか?」
「大丈夫です。関係先に立ち寄って来たとか、適当に言うんで」
「なるほど」
「こんな、いい加減な身元引受人ですけど?」
「いいんじゃないですか?それを鵜呑みにしてくれる、実績のある刑事さんという事でしょ?」
「それは…違うと思います。言ってるから、仕方なくです。
取り敢えず帰ります。また、決まったら連絡を頂けますか?」
「解りました」
「有難うございました。宜しくお願いします、失礼します」
厳しくて色気のあるいい男だな…。
「さてと。守田さん、部屋に戻りましょうか」
よっこいしょ。……やはり、凄く軽いな。
自分が寝ている間に片霧さんが帰ってしまったと解ったら、ちょっとシュンとするだろうな。寝るんじゃ無かったって、後悔するかも知れない。
少しずつ、元気になって、帰りましょうね。
乗り越えなければいけないモノは、自分で乗り越えないと、誰にもどうする事も出来ないんですからね。
起きてしまった事は消せないんです。
さあ、ベッドでもう少し、寝ましょう。
……お風呂?…あぁ、温かい…。…シャンプー……いい匂い。…『よし出るか』
………。
誰?………片、霧さん?
あ…夢…。……ぇ…あ。ベッド…病院。確か事務室に居たのに。運んでくれたんだ。
…片霧さんは居ない………帰ったんだ。
はぁ…。あの日の夢。
……片霧さん。