ALONE
当然と言えば当然。



急に現れたガキ二人が


いきなりオーナーに会わせろと言う。



会わせるのはきっとこの男の本意ではないだろう。



俺はアケミという女がかなりのやり手だと感じた。



大金を手にただのし上がった女じゃない。



優秀な部下に人望がある上司は



上に立つ人格の持ち主ということだ。



そしてこの黒服の男



一見細身であり



またスーツに覆われてそれを見せないようにはしているものの…



一目でかなり鍛え上げられた肉体を持つと感じた。



恐らく何かの格闘技を『使う』持ち主。



俺なら秒殺でKOされるだろう。



そんな事を考えていると



扉が開いた。




今度は絨毯の代わりに真っ白な大理石の廊下。



俺達はカツカツと靴の音を鳴らし



前を歩く黒服に



先程より巨大なフロアへと導かれる。
< 237 / 306 >

この作品をシェア

pagetop