ALONE
『…スゲェ。。』


俺は思わずバカみたいな感想を述べてしまった。


外観からは伺えなかった内装はハンパではなかった。


まずこのビルに来てエレベーターに入った所から疑問はあった。


6階建てのビルなのに


押しボタンは5階までしかない。


理由がわかった。


5階と6階との間は半分吹き抜けの構造になっていて


中央に螺旋階段がある。


その階段の先には


フロアの半分ほどの大きさのガラス張りの部屋があり


5階を一望しながら酒を飲める広い客室となっていた。


VIPルーム。


いや…


そう表現するのは違う。



あの階段の先に通じる場所は


5階の客達にとって


いつか自分もあの場所へと思わせる羨望の的であり


文字通り全ての人間達の上に立った者だけが入室を許される





『聖域』




そしてその聖域で待つのは…






『民衆を導く自由の女神』






アケミその人以外に考えられなかった。
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